モネル400合金（UNS N04400/W.Nr. 2.4360および2.4361）

合金400（UNS N04400）は、冷間加工によってのみ硬化可能な固溶体合金です。このニッケル-銅合金は、高強度単相固溶体冶金組織を特徴としています。広い温度範囲にわたって高い強度と靭性を有し、多くの腐食環境に対して優れた耐性を示します。モネル400は、氷点下または極低温でも強度を維持する数少ない合金の一つです。

合金 400 は、酸、アルカリ、高温蒸気などの腐食環境に対する強い耐性が求められる用途、特に海洋および化学処理に広く使用されています。

ニッケル銅合金である合金400は、様々な媒体において優れた耐食性を備えています。合金400は、一般的な耐食性、良好な溶接性、そして焼戻し状態での中程度から高い強度を特徴としています。この合金は、急流や高温の海水、汽水、蒸気に対して優れた耐性を有しています。特に、脱気処理した塩酸およびフッ化水素酸に対しては優れた耐性を示します。この合金は室温でわずかに磁性を示します。合金400は、化学、石油、海洋工学の各業界で広く使用されています。

主な用途は、熱交換器、蒸気発生器、海洋器具およびファスナー、電気および電子部品、ボイラー給水ヒーター、脱気ヒーター、プロペラ、シャフト、ファスナーなどの海洋産業および造船部品です。

合金400は、標準的なプロセスを用いて容易に加工、機械加工、接合できます。一般的に、冷間引抜加工、または冷間引抜加工後に応力除去を行った材料は、最高の機械加工性と滑らかな仕上がりを実現します。合金400には、標準的な溶接技術をすべて適用できます。また、適切な溶接材料を用いることで、異種合金との接合も可能です。さらに、ろう付けやはんだ付けによる接合も可能です。